- ケーススタディ
Watson-Marlowのペリスタルティックポンプとチューブを活用し、細胞由来ココア生産を発展させるFood Brewerの事例
Watson‑Marlowのポンプは、次世代の植物細胞培養に向けて、無菌で柔軟性が高く、汚染のない培地処理を実現します。
Watson‑Marlowのポンプは、次世代の植物細胞培養に向けて、無菌で柔軟性が高く、汚染のない培地処理を実現します。

Food Brewer AGは、Watson-Marlowのペリスタルティックポンプおよびチューブを採用し、細胞培養によるココアのパイロット生産において、培地調製および培地ろ過に必要な無菌性、操作性、プロセスの柔軟性を実現しています。
Food Brewerは、スイス・チューリッヒ近郊にあるパイロットプラントで、天然の植物細胞を用いてココアおよびコーヒー粉末を生産しています。このスタートアップ企業は、カカオ豆から細胞を採取し、それを細胞培養に育てています。培養が所定の品質に達すると、バイオリアクターに移され、栄養豊富な培地中で細胞を増殖させた後、回収・乾燥・焙煎してココアパウダーに加工します。バイオリアクターには、AIによる細胞選別によって最良の細胞のみが移送されています。
上流工程全体にわたって無菌性と効率を維持するため、Food Brewerは、コンパクトで汚染リスクのないWatson-Marlow 530および630シリーズのペリスタルティックポンプに、Watson-Marlow PureWeld XIチューブを組み合わせて使用しています。このポンプとチューブの組み合わせは、上流工程で次の3つの重要な用途を支えています。
Food Brewerは、2025年後半に導入したKuhner製のオービタルシェイク型バイオリアクター(OSB)SB2500-Zと組み合わせて、Watson-Marlowのポンプを使用しています。この装置の有効容量は500~2500リットルです。Food Brewerはこれまでにも、Krones/Steinecker、Cytiva、Getinge製のバイオリアクターに組み込まれたWatson-Marlowのパネルマウントポンプを使用してきました。

「Watson-Marlowのポンプは信頼性が高く、柔軟性にも優れており、非常に優れた性能を発揮しています。柔軟性と使いやすさは不可欠です。当社の施設内のさまざまな場所で、複数のスタッフが簡単な説明だけでポンプを使用しています。このポンプのおかげで、ろ過プロセスのコスト削減と信頼性向上が実現し、パイロットプラント内での移動も容易になりました」
Food Brewerの共同創業者兼最高生産責任者であるKlaus Kienle氏は、次のように述べています。「Watson-Marlowのポンプは信頼性が高く、柔軟性にも優れており、非常に優れた性能を発揮しています」
「現在、ポンプは週に二、三回使用しており、主に培地調製と培地ろ過に使用しています。培地をろ過して、最大1000リットルまでのさまざまな容量に移送しており、今後はさらに大容量にも対応していく予定です」
「Watson-Marlow 630ポンプは主にココアの生産に使用しており、530ポンプはコーヒーなど他の植物細胞を含む小規模生産に使用しています」
「当社は無菌環境で使用できるポンプを探していました。当社の植物細胞は比較的扱いやすいもので、耐性もありますが、無菌性が非常に重要です。細菌が混入すると、細胞よりも優勢に増殖してしまうからです」
「また、柔軟性も重視していました。この2台のポンプがあれば、小型のシェイクフラスコから1000リットル超までのスケールを問題なくカバーできます。そのため、530ポンプから630ポンプにアップグレードしました」
「当社はGMPに完全準拠した医薬品製造を行っているわけではありませんが、クローズドな流体経路は依然として有用です。用途ごとに専用のチューブを使用しており、ココア用とコーヒー用で分けているからです」

「柔軟性と使いやすさは不可欠です。当社の施設内のさまざまな場所で、複数のスタッフが簡単な説明だけでポンプを使用しています。このポンプのおかげで、ろ過プロセスのコスト削減と信頼性向上が実現し、パイロットプラント内での移動も容易になりました」
「これらのポンプにより、小規模な工程での処理性が大幅に向上しました。従来の吸引ポンプを用いた工程に比べ、Watson-Marlowのポンプでは、より短時間かつより少ないエラーで、より多くの処理を行うことができます」
「速度を簡単に調整できることが重要です。当社ではポンプを非常に幅広い用途で使用しているからです。必要に迫られてより大型の630ポンプにアップグレードしましたが、530ポンプでもミリリットル単位から数百リットルまでの処理を行ってきました」
「Watson-Marlowのポンプを試用したところ、非常に優れた性能を発揮してくれました。その結果、導入を決断し、予算に組み込むことができました。スタートアップ企業である当社にとって、このプロセスは非常に重要でした」
Food Brewerの培養ココアは、カカオ農園でチョコレートを生産する伝統的な農業手法に代わる、持続可能な代替手段です。気温上昇、水不足、受粉率の低下といった要因により、世界のカカオ供給はますます逼迫しています。気候や土地、季節性に左右されずにココアを生産することで、Food Brewerは将来にわたって持続可能な生産モデルを提供しています。
スイスの大手チョコレートメーカーであるLindt & Sprüngliは、2025年にFood Brewerと提携しました。そしてFood Brewerはココアにとどまらず、製品ポートフォリオの拡大を目指しています。
Kienle氏は、次のようにも述べています。「カカオは当社の出発点であり、コーヒーが二番目でしたが、それ以外にも多くの取り組みがあり、現在では植物細胞培養プラットフォームをポートフォリオとして展開しています。現在はカカオに注力していますが、大規模処理も含め、きわめて迅速な植物細胞培養技術開発のためのプラットフォームを構築しました。この手法の利点は、環境条件に依存しないことです。工場を生産企業のすぐ隣に設置でき、当社の場合はスイスの出資者であるLindtの近くにバイオリアクターを設置することで、チョコレート製造のサプライチェーンに直接組み込むことができます。これにより、農薬を使用せず環境負荷を抑えながら、必要な量を毎日安定して生産することが可能になります」
「当社の目標は、従来の一般的なチョコレートと価格競争力を持つことであり、1キログラムあたり1桁台の価格帯を目指しています。その目標までは、あとわずかのところまで来ています。現在のパイロットプラントでは、総容量6000リットルを処理しています」
Food Brewerは現在、生産規模の拡大を進めており、2026年後半、遅くとも2027年までに、細胞由来チョコレートの市場投入を目指しています。
530シリーズのペリスタルティックポンプは、0.004 mL/分(0.0006 USGPH)から3.5 L/分(55.48 USGPH)の流量に対応しています。一方、630シリーズは、モデルおよびポンプヘッド/チューブの構成に応じて、0.001 L/分(0.0002 USGPM)から18 L/分(4.76 USGPM)までの流量を提供します。
柔軟でスケーラブルな流体管理ソリューションにより、規制遵守を加速し、バイオ医薬品製造プロセスの性能を向上させます。
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